防災クイズ中級

防災に関する基礎知識を初級編で学んだ方向けの、中級編のクイズを用意しました。この中級の内容も非常に重要で、身に付けておくべき内容なので、全20問正解をめざしましょう!


 Q01 ~ Q10のクイズの答えは、〇と×のどちらでしょうか?

Q01. 家にいて大地震が起きました。まだ揺れはおさまっていませんが、最初にガスの元栓を締めました。

A. ×です。
「ガスの元栓を締める」「ドアや窓を開けるなど」は、震度6-7クラスでは、全く何もできません。まず机の下などに身を隠して、揺れの収まるまで待ちましょう。

Q02. エレベーターに乗っている時、大地震が起きました。外に出るために1階のボタンを押しました。

A. ×です。
すべての階のボタンを押して、最初に止まった階でエレベーターから降りましょう。最近のエレベータは、自動的に最寄りの階で停止する機能も備わっているので、止まった階で降りることを覚えておきましょう。

Q03. 「避難準備情報」「避難勧告」「避難指示」のうち、一番危険が迫っているのは、「避難勧告」です。

A. ×です。
「避難準備情報」は、避難に時間のかかるお年寄りや障害者に避難の準備を呼びかけるもので、「避難勧告」は、住民に安全な場所への立ち退きを促すものです。また、「避難指示」は、さらに危険が迫っている場合の「命令」にあたるものです。さらに厳しいものが「警戒区域」の設定で、市町村長が強制的に立ち入りを禁じたり、退去を命じたりできるものです。

Q04. 火災のときに煙を吸わないようにするために、自宅にあるビニール袋を頭からかぶって避難しました。

A. ○です。
煙を2呼吸程度吸うと、意識不明でその場に倒れてしまうことがあります。空気を入れて、ビニール袋を頭からかぶると、2~3分呼吸ができます。

Q05. 地震が発生した場合、硬い地盤と柔らかい地盤では、硬い地盤の方がよく揺れます。

A. ×です。
海岸低地や緩扇状地といった、軟弱層の堆積している地域での被害多かった阪神・淡路大震災からも分かるように、地盤が軟弱なほど振動が増幅されます。ユサユサと揺れます。京都大学の防災研究所が、大震災の直後に設置した強震計で余震を計測したところ、地盤の硬い地域に比べて軟弱地盤では、木造住宅を振動させやすい周波数(2ヘルツ)が25倍にも達したという結果を発表しています。自宅や学校・勤務地の土地の特徴を、調べておきましょう。

Q06. 高潮とは、地震の影響で海底が急に変化し、海面が上昇することです。

A. ×です。
高潮は、台風や強い低気圧の影響で海面がいつもより高くなる現象のことです。太陽や月の引力によって海面が上昇する"潮汐"と同時に発生すると、更に高くなって被害大きくなるから注意が必要です。自宅や学校・勤務地の海抜や、それぞれの最寄りの高台(海抜の高い場所)を調べておきましょう。

Q07. 津波を英語で言うとビッグウエーブです。

A. ×です。
津波は、英語でも「TSUNAMI」です。津波(ツナミ)が英語になるほど、日本は世界でも有数の地震国です。

Q08. 担架の代わりとして役立つものは毛布です。

A. 〇です。
大きめの布は、担架として役立ちます。特に毛布だと布の端を丸めこんで「持ち手」を作ることができ安全性が高いです。毛布を使わないシーズン(夏季)には、シーツやタオルケットが担架として役立ちます。重要なのは、代用品を使うという臨機応変な対応力であり、「知恵」や「工夫」そのものです。身の回りにある物を「災害時に代用する」ことを考える機会を設けるとよいでしょう。

Q09. 震度は地震の揺れの強さの程度を表していますが、現在日本では、7段階の区分に分かれています。

A. ×です。
平成7年度に改正があり、震度は0から7までの階級に分かれています。また、震度5と6には、「弱」と「強」があるため、実際には10段階になります。各震度の詳細は、このページの下方に貼付している資料を確認ください。

Q10. 海岸付近の津波の伝わる速さは、時速20km程度あります。

A. ×です。
「津波」の速さは、海の水深が深いほど速くなります。例えば、南海トラフのような水深の深いところでは、津波はジェット機並みの速さで進みます。また、わたしたちが住んでいる海岸付近の水深が浅いところでも、沖合いに比べスピードは遅くなりますが、それでも水深が10m程度であれば、時速約40kmと自動車並みの速さで進みます。


Q01~Q10は、全問正解できたかな?

つづけて、Q11~ も頑張ってみよう!


 Q11 ~ Q20のクイズの答えは、〇と×のどちらでしょうか?

Q11. 東海地震は100年以上起きていないので、発生が懸念されている。

A. 〇です。
マグニチュード8クラスの巨大地震は、100年ないし150年間隔で繰り返し発生しています。安政東海地震(1854年)から約150年間大地震が発生していないため、いつ大地震が発生してもおかしくないと言われています。

Q12. 災害時は物資不足になる可能性があるため、持てる限りの荷物を持って、避難する方が良い。

A. ×です。
携帯品は必要品のみにしましょう。また、非常時持ち出し袋などは、いつでも持ち出せる場所に備えておきましょう。

Q13. 大地震に備えて非常用の食糧を保管する時に、3日分を保管すれば良い。

A. ×です。
以前は「3日間分」といわれていましたが、見直しが行われ、大きな災害では「1週間分」になりました。ただし、家の中に十分なスペースを確保することが難しいので、食料などは、普段から使用しているものと、組み合わせると良いでしょう。

Q14. 近所で防災訓練が行われると知らせが来たが、「どうせすぐに地震は来ない」と思ったので、欠席することにした。

A. ×です。
防災訓練は、家族・ご近所と誘い合って積極的に参加し、防災行動力を身に付けておきましょう。

Q15. 震災の時、家族が慌てずに行動できるように、普段から避難場所・避難経路などの確認をとっておくと良い。

A. 〇です。
つねに意識しておくことが必要です。その他にも、次のようなことを話し合っておくと良いでしょう。「家の中でどこが一番安全か」「救急医薬品や火気などの点検」「幼児・お年寄り・障がいのある方の手助け方法」など

Q16.いざという時のために、自宅内に消火器や懐中電灯を用意している。

A. 〇です。
用意しておくと良いでしょう。その他に役立つものとして、消火に使う「三角バケツ」、足元に散乱したガラスによるケガを防ぐための「厚手のスリッパや運動靴」などがあります。また、普段からお風呂に水をはっておくと、消火用水としても役立ちます。

Q17. 災害発生時は、急いで避難する必要があるので、自動車を使用して避難場所へ移動する。

A. ×です。
自動車による避難は、交通混乱のもとになります。避難の際は、必ず徒歩で避難しましょう。

Q18. 自動車走行時に災害が発生し、避難するときには、キーを外してから避難する。

A. ×です。
避難するときはキーをつけたままにし、徒歩で避難しましょう。

Q19. 避難場所は家族全員で安全な経路を歩いて確認しておくと良い。

A. 〇です。
自宅にいる時に災害が発生した場合に備え、家族全員で安全な経路を確認しながら、最寄りの避難場所まで歩いてみると良いでしょう。外出先で災害が発生した場合は、外出先が定める避難経路や誘導係の指示に従い、避難しましょう。

Q20. 災害時には、携帯の音声通話が繋がりにくいので、音声通話以外の連絡手段も覚えておくと良い。

A. 〇です。
音声通話以外の連絡手段として、以下の手段があります。「災害用伝言ダイヤル(171)」指定した電話番号宛てに、音声で安否確認メッセージを残せるNTTのサービス。「災害用伝言板」専用テキストメッセージを残すことで安否を確認するシステム。大手キャリアは情報を相互に交換・共有しているため、キャリアが違うユーザー同士でも検索が可能です。各社のアプリがあるので、スマホを使用している方は忘れずにインストールしておきましょう。「web171.jp」スマホは使用していないがパソコンはあるという方や、大手キャリア以外のスマホを利用している方は、web171にアクセスして情報を残しましょう。上記の災害用伝言板と情報が共有されています。「LINE・Twitter・Facebook」音声通話が繋がりにくい時でも、データ通信によるLINEやTwitter、Facebookなどのメッセージ機能が利用できる場合があります。これらのサービスには音声通話ができるものもありますが、1人でも多くの人が利用できるよう、メッセージを優先して使いましょう。「J-anpi」電話番号か名前を入力すると、各社の災害用伝言板および報道機関、企業・団体が提供する安否情報などをまとめて確認することができるサービス。

Q11~Q20も、全問正解できたかな?

中級編は、ここまでです。

お疲れ様でした!!



◆地震の各震度と揺れに関する資料(気象庁出典)

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震度と揺れの状況
震度と揺れ等の状況.pdf
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